読書記録 一流の頭脳 脳を鍛えるには運動!!(1)

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 運動するだけで脳が鍛えられる!?

 そんな一石二鳥も三鳥もあることがあり得るんでしょうか?

 日々の運動がなかなか億劫な人もいるかと思います。そんな人はぜひこの本を読んで一歩踏み出してほしいと思います!

要約

「脳のアップグレード」が実現可能な科学的根拠

 ランニングで体力がつく、あるいはウェイトトレーニングで筋肉が増強できる事は知っているはずだ。それと同じく、運動によって脳は物理的に変えることができる。

 その方法とは、運動することである。

 体をもっと動かせば、私たちの脳は、今よりもずっと効率よく働いてくれる。それを証明した実験がある。

 60歳の被験者およそ100人の脳MRIで調べた研究について書かれたものだ。

 研究者は60歳の被験者たちを2つのグループに分けた。1つは週に数回の頻度でウォーキングを一年間続けるグループ。もう一つは、同じ頻度で心拍数が増えない程度の軽い運動を続けるグループだ。脳の働き方を調べるため、被験者は各種の心理テストを受けながらMRIによって脳を観察された。

 その結果2つのグループが全く異なる結果を示した。

 ウォーキングを一年間続けた被験者たちは健康になったばかりでなく、脳の働きも改善していた。MRIの画像は、脳葉の連携、特に側頭葉と前頭葉、また側頭葉と後頭葉の連携が強化されたことを示していた。脳全体の働きが1年前より向上していたのである。体を活発に動かしたこと、つまりウォーキングが、何らかの作用によって脳内の結合パターンに影響与えたのだ。

 この60歳の被験者のデータに加え、若い被験者の実験データもとられたが、やはり同様の結果が得られた。体をよく動かした被験者の脳は、明らかに若返っていた。

さらに、心理テストの結果、「実行制御」と呼ばれる認知機能(自発的に行動する、計画を立てる、重力を制御するといった重要な機能)が、ウォーキングのグループにおいて向上していたことがわかった。

 要するに、体を活発に動かした人の脳は機能が向上し、加齢による悪影響が抑制され、むしろ脳が若返ると判明した。

科学で信頼できるとされる方法で行う

 体を活発に動かすほど脳を変えられることがわかっている。しかも、その割を特別に長く続ける必要は無い。20分から30分ほどで十分に効果がある

 ランニングによって脳を変えるメカニズムには、GABAと呼ばれるアミノ酸が関係している。

 GABAは脳内の活動を抑制して変化が起こらないようにする、いわば「ブレーキ」の役割を担っている。しかし体を活発に動かすと、そのブレーキが弱まる。運動によって、脳をGABAが脳を変えまいとする作用が取り除かれるのである。

 運動を習慣にしていれば、あなたの脳は「子どもの脳」(柔軟で、再編成可能な脳)に近くなっていくのである。

 

 以上、運動を習慣にすることで脳を鍛えられる仕組みについてでした。

 次回は、運動とストレス、運動と集中力についてまとめたいと思います。