教育×読書 世界一やさしい超勉強法101(1)勉強に向かう心構え!

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 「勉強しなきゃいけないけどやる気が出ない…」「勉強するのめんどくさい…」こういうことってよくありますよね…。

 そんな悩みを解決するためにたくさんの本が出版されています。今回紹介する本は、100冊の勉強に関する本を1冊にまとめたものです。

  1. 準備する
  2. インプットする
  3. 心を整える
  4. アウトプットする
  5. 仕組みをつくる

の5つに分けて勉強の仕方を紹介していきます。

 今回は、「1.準備する」についてまとめていきます。

要約

準備する

自分を信じて圧倒的な練習量をこなす

『究極の鍛錬 天才はこうしてつくられる』

ジョフ・コルヴァン

一流と二流を分けるものは「練習量」

 偉業成し遂げた人と、普通の勤勉な人とでは何が違うのだろうか。

 1990年代初頭、優秀な音楽家を輩出することで有名な西ベルリン音楽学校で、「なぜ特定のバイオリニストだけが、ほかより素晴らしいのか」を明らかにするための研究が行われた。全被験者が何歳で音楽を始めたか、どんな先生についたか、演奏を始めて以来、週に何時間練習してきたかなど、個人的データを収集し分析したところ、1つだけ大きな違いがあった。それは、バイオリンを始めてからこれまでの「累計総練習時間」である。つまり、練習量が多いほど、より優秀な音楽科になっていたのだ。

 「結局は練習量か」と思うかもしれないが、シンプルに、その差が一流と二流を分けていたのだ。

 これは勉強も同じである。難関大学や資格試験に受かる人は、やはり圧倒的に練習量が多い。

 では、二流の人はなぜ練習量が少なくなるのだろうか。そこには「情熱の差」があった。

自分の本当の欲求を知ることで、情熱は生まれる

 なぜ、一流の人は、何年も先にならないと手に入らない報酬のために練習を続けるのだろうか。

 その答えは次の2つだ。

 1つ目は「こうしたい!」という思いが心の奥底に潜んでいること。

 2つ目は「私は必ず頂点にいける!」と心の底から信じているかどうかである。

モチベーションを高め合える協力者を見つける

『LEARN LIKE A RRO 学び方の学び方』

バーバラ・オークレー/オラフ・シーヴェ

複数人で勉強するメリットもある

 勉強と言うと孤独の中で黙々と机に向かってやるイメージがあるが、実は複数人でやるとモチベーションに大きな影響があり、1人の時より良い結果を出す人もいる。もともと人と言うのは社会的な人間関係を築き、周りの人の愛と尊敬を確保したいと考える生き物だ。

 特に難しい問題を解く場合には複数の人で取り組むのがオススメである。1人で頭を抱えているだけでなく、他の人たちと一緒になって問題に取り組めば、力が湧いてきたり、思いもよらなかった方向からアイディアが出てきたりする。また、自分が間違っていたときには指摘してもらえることもあるだろう。

「動機の伝播」が得られる仲間を探そう

 もし勉強に対してモチベーションがなかなか上がらない場合でも、前向きな仲間に囲まれて勉強の話をしていたら「がんばらなければ!」と刺激を受けるはずだ。これは「動機の伝播」と呼ばれるが、できる限り前向きな仲間とつながることがポイントだ。

 仲間に教えたり、教えてもらったりすることも勉強にはプラスになる。1人で学ぶよりも刺激のレベルが高く、記憶に残りやすいためだ。

また、同じレベルの仲間であれば、競争意識が働くことにもなるだろう。ギスギスするのはよくないが、お互いに切磋琢磨しあえば、モチベーションアップにつながるはずだ。

 まずは、自分にとってモチベーションが上がる仲間を探してみるところから始めてみるのが良いであろう。

「小さな成功体験」を重ねて自分でやる気を生み出す

『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」の作り方』

茂木健一郎

「成功体験」でドーパミンを増やす

 勉強するために、やる気を出すと言うのは非常に重要である。試験が近いから勉強しなきゃいけないとしても、やる気がなければ体が動かない。ではやる気はどうしたら湧いてくるのだろうか。脳科学者の茂木健一郎氏は、「過去の成功体験がどれくらいあるか」が大きな要因という。

 成功体験の経験が多いほど、脳内物質である報酬型のドーパミンが増えていき、新たなやる気が生み出されていく

 成功体験といっても、質は問われない。例えば、「毎日腕立て伏せを30回やる」と目標を定めて達成できれば、立派な成功体験になる。「手帳に書いたTo Doをこなすことができた!」でも良いであろう。一分の遊びでも、1分の仕事でも、何でもいいので「これをやるぞ」と決めて、やってみる。他人にどう思われるかは全く関係ない。成功したかどうかも、自分で決めて良い。

 そんな「小さな成功体験」を積み上げていくことで、自分自身でドーパミンを見出していく。「できた!」の連鎖で、やる気はいくらでも作り出せるのだ。

 「小さな成功体験」を積み重ねられる目標設定をクリアしていき、自ら「やる気」を作り出していこう。

自分が影響受けている人を思い浮かべると、意志は強くなる

『最高の自分を引き出す法』

ケリー・マクゴニガル

意志力は「感染」して高くなる

 スタンフォード大学で教鞭をとるケリー・マクゴニガル氏は、「意志力」についての講義を行っている。「目標達成するためには、強い意志力が重要だ」と説いているわけだが、意志力を高めるには様々な方法があるという。

 その1つとして挙げられているものが「感染」である。

 ハーバード大学の研究者の論文でも、「意志力は自己コントロールだけの問題ではない」とある。

 例えば「暇」が家族や友人の関係から伝わりやすかったり、逆に「禁煙」すると身近な友人や家族も辞めるといったケースがある。なぜ石力が感染するかと言うと、自分の好きな人や尊敬する人は変化を起こすと、脳が自動的にその人の変化なり目標を「自分のもの」として取り込んでしまうからだ

あの人を思い浮かべてみよう

 人間の脳にはミラーニューロンと呼ばれる細胞が多数存在しているが。この細胞は他人が考えていることや感じていることに対し、常に注意を払っている。そのため、他人の意志力が感染しやすくなるわけだ。自分の人間関係を意識して、自分の影響受けている人、目標や価値観を共有している人を思い浮かべると、意志力が強くなっていく。

 この脳の癖を利用して、勉強に向き合う姿勢や成績に関して尊敬できる身近な人を頭に思い浮かべてみると良い。きっと、「よし、あの人のようにやってやるぞ!」意志力が高まっていくはずだ。

教育と関連して

 今回は自分の中でぼんやりとしたものがはっきりとした部分が多くありました。

 まず、「練習量」について、私自身が小、中、高校生だったときは学習量よりも効率よく学習する方が重要だと考えていました。大学生でもしばらくはその考え方でした。しかし、教員採用試験を受けるときになって考えが変わったのを今でも覚えています。教員採用試験への熱量はかなり高く、「必ず受かりたい!」と毎日勉強しました。毎日勉強していく中で、あることに気がつきました。最低限の学習量を確保して初めて効率の良い学習方法を見つけることができるんだと。今思えば、小、中、高校生のときは勉強時間が少ない、学力が上がらないことに対する逃げ場として「効率よく学習した方がよい」と考えていたのだと思います。

 最低限の学習量を確保することはたいせつですね!

 次に複数の人で勉強するメリットについて、複数で勉強することでモチベーションが上がる、1人だと思い浮かばないアイデアが出るとありました。これは主体的で対話的な深い学びと関連してますね!

 また、できる限り前向きな仲間とつながることがポイントとあったので、学級全体を学習に対して前向きな集団にすることでかなりの効果が期待できそうです!

 「お互いに高めあえる学級集団にしていきたい!」と強く思う1日でした。