読書記録 一流の頭脳(4)学力を伸ばす!
「外で遊んでばかりじゃなくて少しは勉強しなさい!」なんて言う機会も言われる機会も無くなりましたよね…
今では「スマホばかり触ってないで少しは勉強しなさい!」とか、「ゲームばかりしてないで少し運動したら?」という言葉の方が多いかもしれません。
今回はそんな時代の変化に関連した「子どもの学力と運動の関係」についてまとめたいと思います。
要約
学力を伸ばすためには運動!
子どもの記憶力や学習能力を驚異的に伸ばす方法として科学の研究が立証した、身体活動に着目すべきである。現代の子供たちは決して十分に体を動かしているとは言えない。
事実、子どもたちの学力に影響与えるものは、教室で座って学ぶ内容ばかりではない。学童期や思春期の生徒が運動すると学習能力が向上する事は、科学がはっきりと証明している。
学力と運動の絶対的な関係
運動が子どもたちの基礎的な学力、いわゆる「読み・書き・計算」の力を伸ばすことがはっきりと立証された調査がある。
調査の対象となった2つの小学校では、時間割に体育が毎日組み入れられた。また比較のため、通常通り体育を週に2回行うクラスも設けられた。体育の授業の回数以外、条件は全て同じだった。居住区も学校も授業内容も、皆同じ。
結果は、毎日体育の授業を受けた生徒は、週に2回の生徒よりも体育の成績が良かった。さらに、算数や国語、英語でも良い成績を取った。しかも、その効果は何年も続いた。
体育の授業を増やしただけで、生徒のほとんどが優秀な成績で学校を卒業したのである。
「体力」が知力を決める
運動と学力の関係が明らかになったのは、先の調査の他にもある。
小学校3年生と5年生、計250名を対象にした調査を行い、同様の結果を得ている。
科学者たちは生徒の体力を正確に把握するために、心肺機能、筋力、俊敏性を計測した。その結果、体力のある生徒たちは、学業においても優れていることがわかった。体力のある生徒は、算数と読解の試験で高得点を取った。しかも体力的に優れていればいるほど、得点も高かった。
ところが肥満気味の生徒には、別のパタンが見られた。体重が重いほど、試験の得点も低かったのである。
「たった一度の運動」でいい
運動すると、たちまち脳の働きが良くなって理解力が増す。9歳児が20分運動すると、1回の活動で読解力が格段に上がったというデータがある。たった1度の運動で、子どもの学力に変化が見られたのである。
しかし、そのメカニズムはまだ詳しくは解明されていない。だが子供が運動した直後に、物事に集中できる時間が長くなる事は立証されている。
では、子供の集中力を維持するには最低どのくらい運動すれば良いのだろうか。10代の子供たちが12分ジョギングしただけで、「読解力」と「視覚的注力」がどちらも向上したのである。そしてその効果は1時間近くも続いた。
それだけではなく、たった4分の運動を一度するだけでも集中力と注意力が改善され、実際の子供が気を散らすことなく物事に取り組めることも立証された。
運動で高まる能力は、注意力や記憶力だけに留まらない。今の時点では、4歳から18歳までの子どもが運動すると、ほぼすべての認知機能が高まることがわかっている。複数の作業を並行して行うことや、ワーキングメモリー、集中力、決断力こういった能力が全て向上するのである。
学力を上げるのは「心拍数」だった
運動が短期的にも長期的にも、子供の脳に多大な影響を押す事は明らかである。たった1度の運動で集中力が高まり、それを維持することができて、読解力も向上する。
効果は1時間から数時間続いた後、少しずつ薄れていく。だが運動を定期的に数ヶ月続けると、効果は増大し長続きする。
どんな運動を選ぶかは大した問題ではない。ランニング、遊び、テニスやサッカーの試合どんなものでも同じように効果があると考えられている。ポイントは「心拍数を増やすこと」である。
脳の成長と言う観点から、運動を積極的にさせた方が良い年齢は、「小学校に通う学童期」だとされている。
以上、学力と運動の関係についてでした。
「子どもの頃にこれを知っていたら、もっと運動してたのに…」とちょっぴり後悔…。
たった4分で効果が出るなんて驚きですね!小学校でも朝の時間に5分完走を取り入れると効果が出るかも!ぜひ試してみたい内容でした!