教育×読書 脳科学者が教える コスパ最強勉強法(1) 効果的な目標設定!

にほんブログ村 教育ブログへ

 あなたは1日にどれくらい勉強していますか?

 日本人の大人の一日の平均勉強時間はおよそ6分と言われています。

 実は、ほとんどの社会人は勉強していないのです。

 なぜ勉強しないのか。1つには、勉強する目的がないためです。人は明確な理由がないと実際の行動には移せません。

 大人こそ「勉強」が必要なのではないでしょうか。

 仕事や人間関係、教養、マナー、資産などあらゆる面で知識を増やさなければ良い人生を送る事は不可能です。

 大人の勉強には「自分の人生を豊かにする」というメリットがあります。

 「勉強しなきゃいけないのは分かるけど、続かないんだよね…」「やる気がなかなか出なくて…」そんな方も多いのではないでしょうか。

 今回は勉強を始める第一歩。モチベーションを保つための効果的な目標設定についてまとめていきます。

要約

コストパフォーマンスにつながる効果的な目標設定

小さな目標設定でやる気スイッチを入れる

1「カラーバス効果」で無意識下に勉強を始める

 勉強すると言う時に第一に必要なのは勉強するに値するモチベーションがあるかどうかだ。

 そこで必要なのは、最初に目標をしっかりと定めること何を目指して勉強するのかがハッキリすることでやるべき勉強も明確になるし、やりたいと言うモチベーションも自然と高まり、目標に向かってフォーカスすることが可能になる。

 科学的にも実証されている「カラーバス効果」という心理学における効果がある。人は、あることに意識を集中すると、それを取り巻く情報に対して無意識で情報に必要になる効果のことだ。

 つまり、しっかりと目標を定めることによって、無意識下で様々な情報を得ようと勝手に勉強し始めるのだ。常にその目標が頭の中にあればおのずと勉強しようと意識が向くようになる。

2目標設定するとドーパミンが意欲を駆り立てる

 人は目標設定することによってドーパミンという脳内物質が分泌する。ドーパミンは報酬型といわれ、何らかの報酬=目標設定されるとそれに向かって邁進しようと意欲的になる

 そして、目標が達成された際には、多幸感を与えてくれると言う特別な作用がある。テストが良い点数だった時などに幸福感に包まれるのは、ドーパミンが分泌された証拠なのだ。いちどその幸福感を得ると、同じ幸福感を得たいとまた意欲的になる。

 つまり、目標設定することそのものがやる気のスイッチになるわけだ。成功体験を得ることで幸福感が得られるため、目標はできるだけ達成可能な位現実的な小さな目標の方が良いのだ。

 大きな目標を設定して達成できないと、幸福感が得られずに大きなストレスに変わってしまう。ストレスが大きくなると意欲を失い、目標に向かうモチベーションを失ってしまう。

 そのため、小さな成功体験を積み重ねて次第に大きな目標へと到達するのが理想的な目標の立て方である。

勉強はゲームのように楽しんで取り組む勉強はゲームのように楽しんで取り組む

1勉強はゲーム!楽しんでするもの

 一般に勉強が好きだと言う人はあまり多くないと思われる。しかし、「ゲームをするのは好きか?」と聞かれたらほとんどの人は嫌いとは思わないだろう。

 なぜゲームは嫌いでは無いのか、答えは単純だ。ゲームは楽しいものだからだ。勉強は真面目に取り組むもので、ゲームや遊びで楽しもうと言う固定観念が多くの人にあるだろう。

 昨今では、通常は遊びの要素がないような事柄をゲームのように楽しむゲーミフィケーションと言う概念を取り入れるようになっている。

 例えばRPGのように一つ一つの勉強項目をクリアするミッションのように考えて実行してみると、1つのミッションをクリアするごとにどんどんレベルアップしていく楽しさを感じるようになる。

 勉強を「ゲーミフィケーション」することで、ストレスなく能動的に取り組むことを可能にしているのだ。

2ゲームはドーパミンを刺激する

 ゲームというのはドーパミンを効果的に刺激して、やる気を起こさせるシステムによって流行になっている。

 勉強も同様に、楽しんで取り組み、敵を倒し、隠れたアイテムを見つけ出すと言うゲーム性を感じることで、ワクワク感を生み出すことができる。

 ゲーミフィケーションを有効に使うことができれば目標設定が多少曖昧になったとしても、意欲を持って勉強に取り組むことが可能になる。目標設定のハードルを低くすることで継続可能な勉強になるだろう。

 他にも、勉強をゲーム化することでストレスを感じさせないと言う利点がある。人はストレスフルになると脳の活動が弱まり、円滑な動きをしなくなる。勉強に取り組むことが辛く、ストレスなことだと感じてしまうと、勉強がはかどらなくなってしまう。

 つまり、人は心の持ちようだけで、脳を活発に働かせることができるということだ。どんなこともゲーム化して楽しむことが、目標達成のカギになり、継続と意欲を維持することが可能になる。

教育と関連して

 目標設定。大切ですね…。目標を定めることの大切さを改めて実感しました。教育の場では一方的に一律の目標を押し付けられ、自分の意思が反映されないことがあります。また、「目標を立てましょう」と言われたから何となく目標を書いていることも多いのではないでしょうか。私は自分自身の経験上、なんとなく目標を立ててもカラーバス効果は起こらないと思います。自分の意思で目標を立てるからこそ無意識下での情報収集が行われるのではないでしょうか。

 「ゲーミフィケーション」、初めて聞いた言葉でしたが、かなり重要な考え方だと思います。今は、学習アプリや学習動画の配信も多くなってきています。学習アプリや動画は遊び感覚で学習を積み重ねられるものが本当に多いと感じます。難しい部分もありますが、学校の授業でも学習をゲーム化していけるともっと「勉強したい!」という気持ちを引き出せるんだろうなと思います。子どもたちのやる気を引き出すがら授業を!