教育×読書 小学生の子が勉強にハマる方法(1)勉強にワクワクさせよう!

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「家の子なかなか勉強しなくて…」

「勉強もせず、ゲームばかりやっている気がするわ…」

 そんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

勉強をやる気にさせるのはなかなか難しいことですよね…。

 そこで、今回は小学生の子が勉強にハマる方法についてまとめていきます!

要約

キリの悪いところで勉強を終わらせる

「勉強をキリのいいところまで終わらせてから遊ぼうね」

 こんな台詞をいつもお子さんに言ったりしていないだろうか。

 それはもったいないことである。今後は子供がまだ続けたいと思っているうちに、「時間になったから」と言って終わらせると良いだろう。なぜなら、キリの悪いところで終わった方が、子供の「もっとやりたい」を引き出せるからだ。

子供は続きが気になる生き物

 なぜキリの悪いところで終わった方がやる気になるのか。それは、人間には「未完了のタスクの方が、完了済みのタスクよりも気になる」と言う性質があるからだ。これをツァイガルニック効果と言う。

 例えばあなたも、テレビを見ていて盛り上がってきたところで「続きはシーエムのあとで」となって、イライラモヤモヤした経験がないだろうか。アニメだってドラマだって、続きが気になる中途半端なところで終わって、次回が見たくなるように作られている。

 特にゲームは、キリがいいところをいかに作らないか工夫されている。「キリのいいところでゲーム終わりにしようね」と約束したのに、いつまでたってもゲーム思えない我が子に裏切られた気持ちになった事は無いだろうか。しかし、子供の行動は当然だ。なぜなら、ゲームにキリがいいところなんてないからだ。だったら、ゲームと同じことを勉強でもやればよい。

時間を細かく区切って集中させる

 そこでオススメなのが、時間を細かく分けてタスクを順に切り替えさせるということだ。どれくらいの時間にするかは、子供の年齢によって決めると良い。幼児期の子供は、年齢+1分程度しか同じ作業に集中力が持続しないと言われている。小学校高学年の子でも15から30分が限界だろう。そのため10分から20分位を目安に調整すると良い。

親も子供の前で勉強しよう

 子供と一緒にいる時間が取れるときは、あえて一緒に遊ぶのではなく、子供の前で勉強すると良い。実は親が勉強している姿を見せるのは、子供を勉強漬けにする有効な方法だ。なぜなら、子供は大人の真似をしたがるからだ

子供は好きな人の真似をしたがる

 人は無意識に他人の真似をしたくなるようにできている。誰かが食べているおいしそうなものを自分も食べたくなったり、家族がテレビを見ていたらなんとなく自分も一緒になって見始めてしまったり。他にも、悲しんで泣いている友人から、もらい泣きしてしまったと言う経験がある人もいるのではないだろうか。子供の場合は、友達が持っているおもちゃを自分も欲しがることが多いだろう。

 こういった事は人間の脳の無意識の働きとして起こることだ。これを心理学では「目標感染」と呼ぶ。この目標感染は、家族や友人など親しい間柄だと特に起こりやすいとされている。

 ハーバード大学のニコラス・クリスタキス教授による調査と研究によれば、目標感染によって肥満が感染症のように広がると言う事実も確認されている。ある人の友人が肥満になった場合、その人が将来肥満になる危険性は171%も増加したそうだ。「食べる」と言う行動を真似すれば、結果として一緒に肥満になると言うわけだ。

勉強好きを子供に感染させる

 肥満が感染するのであれば、「成績優秀」も完成させることができる。「勉強する」と言う行動を真似していれば、結果として成績は優秀になるものだ。親が子供の前で勉強すること、それもいやいやではなく積極的に楽しんでする事は、子供にとって最高のお手本となる。子供が反抗期を迎える前の1ケタの年齢のうちであれば特に効果は絶大だ。

 逆に親が勉強や仕事に対して後ろ向きで、常日頃から愚痴を言ったりネガティブな姿勢を見せたりしていれば、子供はどんどん勉強嫌いになる。将来の就職、仕事に対しても、暗い想像ばかりするようになる。もし、自身を振り返り思い当たる節があれば、まずは自分のマインドを変えることに取り組むと良い。

宿題をゲーム化する4つの要素

 周りの子はみんな宿題をきちんとこなしているのに、家の子は全く机に向かわない。理由を聞くと、「だって宿題はつまらない」そうは言っても、それでもやるのが当たり前のはず。 「いいからやりなさい」といっても、「あとでね」と受け流されることも多いだろう。

 そんな時は宿題をゲーム化して、楽しく取り組めるようにすると良いだろう。

ゲームにあって勉強にないもの

 つまらないから勉強したくない。ならば、楽しくしてあげると良い。勉強も、ちょっとした設定をしてあげるだけでゲームに早変わりする。

 ゲームに必要な要素とは何だろうか。

  1. 新鮮な刺激がある
  2. クリアすべきミッションがある
  3. 簡単すぎず難しすぎず、ちょうど良い難易度である
  4. 素早い反応がある

 実は、順に「ARCSモデル」になっている。ゲームはちゃんとやる気を引き出す仕組みが整っているから、子供ははまるのだ。逆に言えば、この要素を揃えれば勉強をゲーム化して子どもをハマらせることも可能である。

1新鮮な刺激がある(A)

 新たなダンジョンに挑むのか、トーナメントを勝ち進むのか、新しいゲームに目新しい刺激をつきものだ。計算ドリルや漢字ドリルといった代わり映えしないものは、この点からしてマイナスである。どのように新しい刺激を与えれるかが工夫の見せ所だ。

2クリアすべきミッションがある(R)

 魔王を倒して世界を救う、一緒にプレイする友達より先にゴールにたどり着く、ボールをゴールに蹴り込むなどゲームにはわかりやすい目標がある。勉強でも、「受験に合格する」のように明確な目標がある子供は盛り上がる。しかし、そういった目標もなく、計算ドリルや漢字ドリルをただただやらされるのは、子供にとって苦痛でしかない。

3簡単すぎず難しすぎず、ちょうど良い難易度である(C)

 人は勝負が好きなのではない。勝つことが好きなのだ。そのため、負けてばかりではやる気を失う。なかなかクリアできない高難易度のミッションが好きなのはコアなファンだけ。ライトユーザにいきなりやらせることではない。子供には、くれぐれもいきなり「無理ゲー」な課題を出さないように注意する必要がある。

4素早い反応がある(S)

 人は飽きっぽい生き物だ。結果が出るまでに時間がかかると、どんどん興味を失っていく。テレビゲームは、1つのミッションにかかる時間は数分から十数分程度でクリアすれば祝福の画面がすぐに表示される。野球やサッカーは、試合の結果が出るまでに数時間かかるが、得点状況はすぐにスコアボードに表示され、どっちのチームが勝っているかは常にわかる。結果が出る前から、結果に対して期待を煽り続ける。

 それに比べると勉強は、テストを受けて結果が出るまでのタイムラグが長い。短くても数日かかる。ここは改善すべきポイントだ。

 以上の4つの要素を取り入れて、宿題をゲーム化するとよい。

教育と関連して

 「親も子どもの前で勉強しよう」「子どもは真似したがる」とありましたが子どもの前で見せる姿は本当に大切ですよね。

 学校では先生しか大人がいないので、先生の行動や言動が子どもに大きな影響を与えます。先生が読書をよくしていれば読書が好きな子達に。先生があいさつをしっかりしていればあいさつがよくできる子達に。パソコンを上手に使える先生であればパソコンを上手に使える子達に。など、まるで自分の姿を映し出す鏡かのように子供たちに影響を与えていることが多いように感じます。

 なかなか先生が勉強している姿というのを学校で見せる事は無いかもしれませんが、一緒に勉強してみるというのもいいかもしれないですね。まずはゆっくりと子供と過ごせる時間を確保し、一緒に勉強してみたいと思いました。

 「宿題をゲーム化する」とありましたが、勉強をゲーム化する事はとても重要だと考えます。今は1人1台端末の1台になりアプリ等で勉強することも増えてきました。すべてをアプリで行う事は現場では難しいため「ARCSモデル」を通常の授業でも取り入れていき、子供たちの興味を引く授業づくりに努めていきたいと思います。