読書×教育 世界一やさしい超勉強法101(2) 勉強のしくみをつくる!

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 前回の記事では勉強に取り組む前の準備についてまとめました。

umi-kaze2.hatenablog.com

 今回は、勉強がしたくなるためのしくみづくりについてまとめていきます。

要約

しくみをつくる

勉強を習慣にするには「スモールステップ」で決めていく

『子育てベスト100「最先端の新常識×子どもに1番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』

加藤紀子

スモールステップがやる気を促す

 2006年にデューク大学が発表した論文によると、日常の行動の45%は「その場の決定」ではなく「習慣」なのだそうだ。つまり、勉強を毎日継続しようと思ったら、いかに「習慣」にまで落とし込むかが重要である。

 では、勉強を習慣に落とし込むにはどうしたら良いか。それは、「時間を決めてスモールステップである」「遊ぶ時間もしっかり確保しておく」と手をつけやすくなる。

ゲーム感覚にすると動きやすい

 この進め方には2つのポイントがある。1つは、遊ぶ時間をあらかじめ決めていること。実際、フィンランドでは、ずっと座って勉強してる子どもよりも、あらかじめ決めた休み時間を与えられた子どもの方が学力が高くなった。

 2つ目は、細かく時間を開けること。子どもの場合は特に、「今日は1時間勉強する」など、あまり長時間の約束事は効果がない。それよりも「15分やって終わったら遊べる」を数回繰り返す方が実行しやすいというわけだ。

 さらに、時間内に計算問題を終えられない子どもを動かそうと思ったら、「今日はしょうがないけど、明日はちゃんとやろうね」ではなく、「3分後に終わったらなければ罰ゲーム」「3分以内に終わったらお菓子ゲット」というようにゲーム感覚にした方が動きやすい

自分の気分は100%無視して「作業興奮」を作用させる

レバレッジ勉強法』

本田直之

自分の気分に左右されない

 勉強を続けようと思っていても、いまいち乗れない時もある。ただ、何か理由をつけて勉強の手を止めていたら、いつまでたっても勉強進まない。

 本田直之氏の「レバレッジ勉強法」では「自分の気分は100%無視するのが原則」と記されている。

 ここでは、「スケジュール」や「時間割」などをあらかじめ決めておき、それに沿って淡々と進めていくというのがベストとしている。

作業を始めると興奮する「脳」を利用する

 あなたも、「つまらないなぁ、億劫だなぁ」と思っていたデータ入力作業でも、やっているうちに夢中になってしまい、ついつい残業して最後まで終わらせてしまったなんて経験があるのではないだろうか。これは、脳による作業興奮という現象である。

 勉強でもこの「作業興奮」を利用しない手は無い。「まず、やってみる」「とにかく手を動かしていく」ことが大切だ。そのため、少しでもいいから動き始める仕組みを準備しておこう。

 最初の1歩は億劫かもしれないが、始めてしまえば作業興奮が作用して走り続けてしまえるものだ。それが慣れてくれば、もう仕組みも必要なく、自分から進んで勉強できる体になっていくであろう。

「光」との接し方でパフォーマンスは大きく変わる

『HEAD STRONG シリコンバレー式頭が良くなる全技術』

デイヴ・アスプリー

ジャンクライトを避けよう

 エネルギーと睡眠の質を最大化するには、「ジャンクライト」と呼ばれる質の低い光を避けて、1日の中で正しい時間、正しい光にさらされてなくてはならない。

 ジャンクライトとは何か。それは、電化製品に付いているLEDライト、電子機器のブルーライトなどである。それらのライトは人間の脳に悪影響及ぼすと言われている。ブルーライトをカットするソフトやメガネ、保護フィルム等があるためそれを使うことをお勧めする。

質の高い眠りでパフォーマンスを向上

 光は睡眠にも大きな影響及ぼす。質の高い睡眠が取れていなければ脳がパフォーマンス発揮できず、勉強の効果も薄れてしまう。質の高い睡眠を取るには、寝る2時間前から照明は薄暗くすべきである。白色LEDライトや蛍光灯の光は体を混乱させてしまうため、なるべく使わないようほうがよい。

 光との接し方を意識して2週間も過ごすと、脳のパフォーマンスは格段に向上する。

勉強は、あえて「キリの悪いところ」で終わらせる

『小学校の子が勉強にはまる方法』

菊地洋匡

ツァイガルニック効果」が働く

 勉強するときに「キリのいいところまでやろう」と、考えていないだろうか。実は、あえて「キリの悪いところ」で終わった方が、「もっとやりたい」という気持ちを引き出させる。これをツァイガルニック効果という。人間には、完了済のタスクより、未完了のタスクの方が気になるという性質がある。

キリを悪くするのは「一石二鳥」

 そのため、勉強も続きが気になるように「盛り上がっているところ」であえて切ってしまうのが良い。とは言え中途半端のところでは切りにくいため、時間で区切ってしまうのが1番良いだろう

 「この課題を15分以内でやる」とか「今日の勉強は25分まで」という形で時間を決めてしまい、タイマーをセットする。そして、タイマーがなったら強制的に終了させる。

 毎回タイマーをセットすることで、時間への意識も高めることができる。「早く終わらせたい」と言う思いが強くなっていき、「この問題をより早く解くにはどうしたら良いのか」と、効果的な方法を考える力も自然と養われていくため、キリを悪くすると言うのは一石二鳥のやり方といえる。

教育と関連して

 学習を習慣化するために必要な手法がいくつもありました。「キリが悪いところで終わらせる」「気分が乗らなくてもとりあえず始めてみる」「スモールステップで進める」など。このような手法はやった方がよいということは何となく分かっていても、習慣化せずに途中でやめてしまうことってよくありますよね。また、小学生くらいだと知らない子も多いのではないでしょうか。子どもたちはまず、いろいろなやり方を知ってもらう。さらに、自分に合ったものを選択して続けられるようになってくれればと思います。