読書記録 ストレスの9割は「脳の錯覚」(2) 間違った見方を正すには?

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 前回は、ものの見方によってストレスの感じ方が変わることについてまとめました。

umi-kaze2.hatenablog.com

 

 今回は、ストレスを感じやすくなるものの見方についてまとめます。

 ストレスを感じやすくなるものの見方を知り、自己を振り返ることでストレスが少なくなる生活を手に入れましょう!

要約

ストレスを感じやすくなるなるものの見方

うつ病の原因にもなる「不適応思考」とは

 「不適応思考」という考え方がある。「不適応思考」とは、うつ病になりやすい人に多い思考パターンのことだ。

 不適応思考の代表的なものに、「二分割思考」、「完璧主義」、「過度の一般化」、「こうあるべき思考」、「自己関連付け」がある。

 正確にはうつ病の患者のみならず、広く一般の人に見られる思考パターンだが、うつ病の患者には、それが多く見られる。

 不適切思考を変えるには、「自覚すること」が第一歩である。メタ認知をし、自己をモニタリングすることで不適応思考による大きなミスは避けられる。

不適応思考のパターン

二分割思考

 二分割思考は、不適応思考の中でも特に代表的なものだ。二分割思考とは、何でも白黒はっきりつけようとする考えのこと。正しいか間違っているか、イエスか農家、敵か味方か、前か悪か、などだ。

 二分割思考が不適応だとされるのは、世の中簡単に白黒つけられないことばかりだから。グレーゾーンの方が、ずっと多いからだ。

 二分割思考から抜け出すには、0か1かではなく「量」で考える習慣をつけると良い。特に、割合や確率の概念は使える。「この本はほとんどダメだ、使えない」と思うと読む価値が全くなさそうで腹も立つかもしれない。しかし、「この本に書いてあることの80%は無駄だが、2割は参考になった」とすると、「まぁ、2割役に立つならいいか」と思えてくるものだ。

完璧主義

 「完璧主義」の思考パターンも、「100点でなければ0点と同じで、意味がない」とする不適応思考だ。

 完璧主義の人は、仕事においても完璧を目指し、会議で出す書類作成1つにしてもいたずらに時間を費やしてしまう。合格点はゆうにクリアしている80点、90点の仕事をしても「百天出ないから」と落ち込み、結局のところ、いつまでも満足できない。だが、世の中は、別に「100点を取らなくても良い」ことばかりだ。

「こうあるべき」思考

 「こうあるべき」と言う考え方が強すぎるのも、うつ病になりやすいパターンだ。ささいなことでも「〜すべきである」「〜しなければならない」と言う理想にとらわれて、「こんなこともあるかもしれない、あんなこともあるかもしれない」といった、柔軟な考え方ができない。

 例えば、「主婦なんだから、家事は全部私がやらなきゃ」と思い込むと、苦手な家事をやりきれずに、ストレスを溜め込むことがある。また「いじめはあってはならない」と考えると、いざそれが起こったときに教師の側に「いじめを隠す」心理が働き、結果的にいじめがついてしまう、というケースもある。

 幸せになるにはこの道しかない、と思い込んでいる人よりも、「こんな道もある、あんな道もある」と、いろんな道を探せる人の方が、楽に生きられる。

過度な一般化

 「過度の一般化」は、「〇〇がそうだったから」と、1部の日だけを取り上げて、それを「いつも」「みんな」「絶対に」などと、広く一般化してしまうことだ。

 典型は、年長者が言う「最近の若者は皆〇〇だ」である。

拡大視・縮小視

 仕事上のミスなど、自分に都合の悪い事は課題に、反対によくできている事は過小に考えると言う思考パターンだ。

自己関連付け

 自己関連付けとは、本来自分とは関係があるとは限らない出来事を、全て自分に関係があるものとして考えてしまうことである。

レッテル貼り

 勝ち組、負け組など、わかりやすいラベルを貼って人を判断することを、「レッテル貼り」と言う。自分にマイナスのレッテルを貼り落ち込んでしまう人もいる。しかし、レッテルにたいした根拠はない。レッテルを貼ったところで、そんなものは人間の特徴の1部を切り取り、単純化したものに過ぎない。

読心

 読心は、相手の心を決めつけてしまうことだ。

 何の根拠もなく「相手は内心で私のことを馬鹿にしてる」「あいつは俺のことを嫌っている」と勝手に解釈する。

 しかし本来、人の心の中のことなど、心理学者にも見通せるものではない。それほど人の気もちを読むのは難しい。根拠のない決めつけが事実を言い当てることなど、まずないと考えた方が良い。

情緒的理由付け

 情緒的理由付けとは、その時の自分の感情に基づいて、現実を判断してしまうことだ。気持ちが落ち込んでいるときは「何をやってもうまくいかない」と悲観的な判断をし、気持ちがハイになっていると、「何でもうまくいく!」と楽観的な見方をする。

 

 以上、ストレスを感じやすくなるものの見方についてでした。

 私自身、いくつも当てはまるものがありました…。特に、二分割思考、レッテル貼り、読心などをしてしまい、勝手に落ち込むことが多いです。

 なかなか難しいですが、メタ認知をし、不適応思考が少しでも減らせるようにしていこうと思います!