教育×読書 子どもの幸せを一番に考えるのをやめなさい(2) ポジティブな子育て!
子どもの幸せを一番に考えるのをやめなさい、第2弾です。
前回は、まずは親が幸せになることが大切であることをまとめました。
今回は、ポジティブになれる子育て方法についてまとめていきます。
要約
心配するな。楽観的であれ!
ポジティブ子育て8つの要
親はもっと自分の幸せを追求して良い。子供や家族のために自分のペースを崩す必要は無い。では、親がやるべき事は何だろうか。それは、心配することをやめ、生活をポジティブに変えることだ。
1 親は心配しない、手助けしない
親の心配は子供の広場にとってマイナスだ。「親の心配」とは、子供の側から見ると、「自分は信用されていない」ということに他ならない。
子供はいつだって道の新しいことに挑戦している。当然、慣れるまでには時間や経験が必要だ。子供に必要なのは、慣れるまでの経験を積む時間だ。その中で達成感を積み重ねることが最も重要である。自分の手で一つ一つ積み重ねて達成感があってこそ、子供は自立的に向上していく。そのためには子供が取り組み始めたら、手をかさずにじっくり見守り、一つ一つ達成感を積ませることがポイントだ。すぐに結果が出なくとも、懸命に取り組み、さっきよりも上達している実感を得ること。それが子供の成長につながる。親の中途半端の手助けは、かえってやる気を奪い、せっかく始めたこともマイナスになってしまう。
2 親子で日常の我慢や問題を洗い出す
そうはいっても、親は、我が子を思えばこそ心配が尽きない生き物だ。では、心配を減らすにはどうしたら良いか。
それには、我慢を強いるような生活を止め、心地よい生活へと変えていくことだ。
「生活の中の我慢」と言われてもぴんとこない人もいるだろう。実は、日常生活は意識するしないにかかわらず、小さな我慢や不満で溢れている。まずは、親子でそれらを洗い出してみるのが良いだろう。
日常の小さな我慢や不満を親子で解決していけば、親子の成功体験はどんどん増えていく。成功体験が増えれば、心配することに向いていた意識が日常の問題発見と問題解決へと切り替わり、自然に心配は減っていく。
3 迷い方を決める
成功する人は決断が早いと言われるが、実は自分なりの「決断の仕方」を持っているだけなのだ。
決断が必要な問題に直面したら、迷う時間のリミットを設定し、判断のプロセスを決めておく必要がある。つまり迷い方を決めておくこと。こうすれば時間と精神の消耗が最小限に抑えられる。こうして、自分の心と時間をマネジメントするのだ。
4 朝の時間を制するものが、ポジティブライフを制する
家庭の時間を考える上で、最も注意しないといけない時間帯は朝だ。朝は誰もが忙しいが、ここを良い状態でスタートすると、1日がスムーズに動いていく。ひいては人生もポジティブに回りだす。
まずは朝の家族の導線を考えてみると良いだろう。
家族の導線がぶつかり合うようでは、朝からストレスにさらされる。家具を配置し直すことで解決することもあるし、起床時間の調整で解決することもある。まずリビングの時計は見やすいものを選び、みんなが見やすい位置にかけておくと良い。ほんのささいなことだが、意外にできていない家庭は多いものだ。
こうした日常のちょっとした不便が時間を奪い、子供が洗面などをしている最中に、お母さんが次から次えとやるべきことを言う羽目になり、子供に自分で考える時間を与えないまま、家から送り出すことになる。こんなことを毎日繰り返していると、子供は次に自分がやるべきことを考えなくなる。親の言う通りに動くことが習慣化してしまうからだ。子供が自主的に動かないのではなく、親が動けなくしているのだ。
これを避けるためにも、朝の生活について最低でも1時間位かけて親子で話し合うと良い。 話してみると、意外に子供にも言い分があり、調整に手間取るものだ。話し合った結果を、ルーティーンに落とし込んで、紙に書いて部屋に入り、それをもとに動けるよう時間をかけて習慣化させる。注意したくなっても言葉にせず、張り紙を指差し自覚を促す。できる限り言葉への指示や注意を減らす努力をしよう。なぜなら、子供への指示を減らすことが、子供が自力で考えるようになるための第一歩だからだ。
5 物を減らす
ポジティブ子育てのために、時間管理の次にやるべき事は、物の管理だ。
心配癖のひとつの特徴は、無計画に何でも物を溜めてしまうことだ。ものが増えることと心配性は、一見関係ないように思えるが実は関係がある。
だからこそ、親の心配癖を治すには、もので溢れた空間を整理し、心地よい空間に整えることだ。
自分の持ち物をきちんと把握し、管理する事は、想像以上にあなたの頭と心に翼をもたらす。物の管理は、時間の管理とも一体だ。心配癖は、時間とものが管理できていないことから生まれるものでもある。
整理や準備のスキルは、人生をポジティブに変換する重要なライフスキルなのだ。
6 子供への注意は笑いながらする
子供が親の思いを受け止めて自分から動いてくれるようになるには、どうしたら良いだろうか。まずは日常の注意の仕方を見直ますと良いだろう。
子供に注意するときは、いちど深呼吸して、ネガティブな言い方を避けるよう考えよう。やってはいけないのは、子供に思いつくまま次から次へと小言を言ってしまうことだ。子供はそもそも大人より言葉の理解力が未熟だ。多くを言われると理解が追いつかず、嫌になって、やがて聞かない練習を始めてしまう。
そうならないよう、子供への注意は1つに絞って、笑いながらすることだ。同時に、子供の人格を尊重しながら話すようにする。すると、子供はリラックスして聞く状態になる。
自分の言葉に自信を持ち、子供はきっと直してくれると信じて、注意するときは笑顔でいると良い。
普段の注意が笑顔ならば、本気で叱らなければいけない時に、笑顔がなくなったことで、事の重大さが伝わる。
子供への注意は感情的にならない。これが鉄則だ。
7 自分に合った健康法を追求する
最近は食事に関するいろいろな理論が紹介されることが多くなってきている。
栄養の取り方については、時代の流行もあるし、また体質によって効果も様々、個人差もあるだろう。そのため、「これが絶対」とは決して言えないが、1つだけ確実に言えるのは、社会に流布している情報に踊らされ、欲望のまま食べる事は危険だと言うことだ。
例えば、「疲れた時は甘いものを補給すると良い」というような常識も、「本当にそうなのか。果たして自分にも当てはまるのか」と、いちどは疑ってみたほうがいいと言うことだ。
自分の体調に目を向け、自分に合った健康法を実践する。良い健康状態をいかに作り上げ、どう維持するかを追求する事は、幸せなポジティブライフに欠かせない要素だ。
8 子供の力を信じる
一つ一つ生活を改善し、お母さんの笑顔が増えれば、子供は必ず自然に伸びていく。親子で確かな成長実感できるようになれば、子供の不安は自信に変わり、親の心配癖も消えていく。こうしてポジティブな良い循環が生まれる。
心配性を克服すれば、未来に対してポジティブになれる。心配性の親は、子供が高い目標を掲げたときに、「それは難しいんじゃないか」とか「それは無理だよ」と答えてしまいがちだが、心配性を克服すると「それいいねぇ、きっとやれるよ」と、子供の未来について肯定的な発言ができるようになる。これこそ、親が子供に対してすべき1番重要なことだ。
子供には「自分はどうすべきか」を考える力がある。どんなに悲しんでも自分で乗り越えていく力がある。それを信じることが大切なのだ。
教育と関連して
教師として参考になる点が2つありました。
1つ目は、子どもの力を信じて任せること。2つ目は、叱るときは笑顔で叱ることです。
子どもの力を信じて任せること
学校では「子どもの力を信じて待つ」ことを意識して行なっていますが、時間という制約があるため、教師が手を出してしまうことが多いです。「任せて待つ」ことと「手を貸す」ことのバランスをとるのが難しいと感じる日々です。無制限に時間があれば、何かを企画するときや、トラブルのときの話し合いなども時間をたっぷりかけて行うことができるのに…。現実はなかなかそのようにはいかず…。なかなか難しいですが、「子どもに任せる意識」をもちながら子どもと接していきたいと思います。
叱るときは笑顔で叱る
叱り方について、私も軽いことなら、基本的には笑いながら注目することが多いです。無意識にそうしていたのですが、本書を読み、笑いながら注意することのメリットを知ることができました。
しかし、自分に余裕が無く、不安定なときに注意しなければならないこともあります。いつもなら笑って注意できることも少しきつめに指導してしまうことがあり、反省です…。自分の気持ちに左右されず、一貫した指導をする必要がありますね…。心の余裕を常に持ち続けなければならないですね。