教育×読書 アンコンシャスバイアス(1)

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 1 要約

 アンコンシャスバイアスとは何か…

 本書では、「アンコンシャスバイアスとはついつい無意識にとってしまう誤った考え方」と紹介されています。

 無意識にとってしまう誤った考え方ってなんのことだろう?と疑問に思う方も多いと思います。(私もそうでした…)

 そこで本書に書かれているアンコンシャスバイアスをいくつか紹介します。

 

「単身赴任中と聞くと、父親が単身赴任中だと思う」

「シニアはパソコンが苦手」

「男性は基本的に家事が苦手だ」

「お酒が飲めない社員はつき合いが悪いと思う」

 

 例を見てイメージ出来た方も多いのではないでしょうか。

 本書では、このようなアンコンシャスバイアスの例とアンコンシャスバイアスを脱する方法について書かれています。

 

アンコンシャスバイアスとステレオタイプ

ステレオタイプとは・・・「型にはまった固定的なイメージ」

 私たちは、職業やジェンダーによって固定したイメージを持ちがちです。女性だから○〇だ。男性だから△△だ。あの職業についているから◇◇だ。しかし、その固定したイメージは「思い込み」で実際に全ての人に当てはまる訳ではありません。ここで「女性だから子どもが好き」「男性だから力仕事が得意」と決めつけると、それが「バイアス」に繋がります。

 脳に備わっている「分類する才能」

 人はステレオタイプという「カテゴリー」を使います。

例えばイヌにはたくさんの種類がいますが、「あれはイヌだ」と区別はつくと思います。大型犬と小型犬を見比べたとき、とても同種だとは思えないかもしれませんが「イヌはイヌだ」とだいたいわかります。

 人はこうしたカテゴリー分けが得意で、3歳くらいでもカテゴリーを使うことができます。こうしたカテゴリーを使うことは、世界の整理に役立ちます。

 しかし、こうした分類をすることがアンコンシャスバイアスに繋がってしまうのです。

2感想

自分と関わって

  自分の中で見方、考え方についてよく考え直す機会となった。まずは、自分自身の偏見を理解することから始め、見方、考え方の枠を広げていくことが必要である。

 ○○だから…△△だから…と決めつけずに1人1人の相手と直接関わり、その人を理解していく、コミュニケーションをとることが重要であると感じた。アンコンシャスバイアス解消のためにまずは相手と自分の立場を置き換えて考えてみることから始めていきたい。

 

教育と関連して

 今まで取り組んできた活動の意味をもう一度考え直す必要がある。朝の会、終わりの会、体育での整列、宿題等、今まで当たり前に行われてきたことにそのまま取り組むのではなく、何のために行っているのか、誰のために行っているのかを明確にして活動を行っていきたい。

 本書では、「正しいことを考える場合、ゼロか100かのような極端な考えをもつことは有害である。」とあった。教育の世界でもゼロか100で考える傾向が強いように感じる。(これもアンコンシャスバイアスかもしれないが…)全員がそろってよい姿勢で前を向いて授業を受けなければいけない、全員が家庭インターネット環境がないからタブレットは学校でしか使えない、など。ゼロか100かで考えるのではなく間の50でも90でも10でもよい。私自身、目の前の児童をに対して柔軟な対応を心掛けて行っていけるようにしていきたい。